こんにちは。ウマ子です!
ウマ子ってどんな人??
・保育士歴15年の現役保育士
・主任兼新人保育士教育担当
・現在園長を目指して勉強中
・子育て中の二児のママ
今回の記事では、保育園の個人面談についてお話します。
こんな人にオススメの記事
◯個人面談に不安を抱えている
◯個人面談ではどんな事を話すのか知りたい
◯保育園の個人面談の進め方や内容を具体的に知りたい
個人面談ってとても緊張しますよね…。
どんなことを話せばいいんだろう…
ちゃんと聞いてくれるかな?
質問にしっかり答えられるかな?
こんな思いを抱えている方も多いかと思います。
ウマ子はこれまで、150件以上の個人面談の経験があり、新人保育士さんの指導も行ってきました。
個人面談をこれから行う予定の保育士さん向けに、どんな準備が必要か、どんなことを話したら良いか、保護者の方からどんな質問がくるのか、個人面談を終えた後はどのようなことをするのか等を詳しくお話しします。
この記事の内容
◯個人面談の流れがわかる!
◯事前準備や面談後に行うべき事がわかる!
◯よく聞かれる質問事項がわかる!
→個人面談への不安がなくなり、自信を持って保護者と話す事ができる!!
日々頑張る保育士さんにとって少しでも参考になると嬉しいです!!
個人面談の流れ
保育園の個人面談は通常年間2~4回行われます。一回の個人面談の時間はひと家庭15~30分程度のところが多いようです。
個人面談が行われる時期は、入園・進級が少し落ち着いた頃の5・6月、年度の中間の10月、年度の締めくくりの時期の2・3月に行う事が多いです。
個人面談の主な流れ
保育士から保育園での様子を伝える
ご家庭での様子を聞く
保護者の悩みや質問事項に答えていく
※場合によっては、保育園側からお願いや質問をする事もあります。
普段の朝夕の送り迎えのタイミングでは、保護者の方と保育士がじっくりと話をする時間をとることが中々難しいため、個人面談は保護者の方としっかりとコミュニケーションをとることができる貴重な時間となっています。
最初は保育園からの子どもの様子をお伝えします。
保育者から先に話す事で、保護者の方の緊張や気持ちもはぐれ、その後のご家庭での話もしやすくなります。
その後、保護者の方からの質問を聞き取り答えていく、という流れになります。また、保育園からの質問やお願いがあればお伝えします。
とは言っても、慣れないうちは、保護者の方と一対一で話すのって緊張しますよね…💦
そのような方向けに、個人面談の前に行うべき事やよく聞かれる質問等についてご紹介します!
個人面談を行う前にやるべき事3選
個人面談を行うまでの簡単な流れをお話しします。
まず、保護者の方に、個人面談を行う旨のお知らせと、希望日時を聞くアンケート用紙を作成して配布をします。その後、アンケートを集計した上で、他の家庭と重ならないように、日時を決めて保護者の方に伝えます。日程については保育園によっては、最初のうちに保育園側が決め、不都合がある方のみ日程をずらすという形をとっているところもあるようです。
日程が決まったら、自分が個人面談を担当する子どもを、担任同士で振り分けながら決めます。一人担任の場合は基本的には全員自分が出なくてはいけませんが、複数担任の場合は担任同士で話し合いながら担当する子どもを決めます。
自分が担当する子どもが決まったら、個人面談でどんなことを話すかを考えます。
保護者の方が時間をとって個人面談に来てもらうので、保護者の方に「来てよかった!!」と心から思ってもらえるような個人面談にしたいですよね!
そのように保護者の方に思ってもらう個人面談にする方法をご紹介します。
継続的に見た子どもの様子を的確にわかりやすく伝えられるように話をまとめておく
個人面談で保護者の方が一番聞きたい事は、当たり前ではありますが保育園での子どもの様子です。
子どもの様子を伝えるうえでなりがちなのが、ここ数日の様子やつい最近起きた事についてのみ話すことです。
これだけだとただのここ数日の報告になってしまします。そうではなく、ある一場面の子どもの様子だけではなく、継続的な子どもの様子や成長について話すと、保護者の方の理解にもつながります。
例えば・・・
✖ ブロックで大好きな電車を作って見立て遊びをして遊んで楽しんでいました。
〇 最初はブロックをつなげることを楽しんで長くつなげて遊んでいたのですが、最近では電車に見立てて遊ぶようになっていて、創造力がより一層豊かになっていて、成長が感じられます。
その日の様子だけを伝えるのではなく、継続的に見た子どもの様子を伝えると、保護者の方にもより分かりやすく子どもの様子が伝わります。それだけでなく、しっかりと自分の子どもを見てくれているんだ、という印象にもつながります。
褒めるだけでなく、苦手な事や課題についても伝えられるように話をまとめておく
保育士にとって、保護者の方に子どものことを褒めたり良いことを伝えることは簡単です。しかし、保育園は集団生活であるため、時には苦手なことや嫌なことを伝えなくてはいけない場面もあります。
例えば、保育園で他の友だちに対して手が出やすい、噛み付き癖がある、友達が嫌がることをわかってやってしまう、座って遊ぶ事が苦手で常に走り回っている、等です。
これらの事実は、子どもを保育する中で保護者の方にもしっかりと伝えなくてはいけません。
このような事実を伝える機会となっているのが個人面談でもあります。ただ、「こういう様子があるので、家でも気を付けてみてください」と一方的に伝えてしまうと、保護者の方が聞き入れてくれなかったり、ショックでどうしたらよいかわからなくなってしまう事もあります。
子どもの様子は一見困った行動に感じても、なぜその行動をするかを考えてその行動の奥にある子どもの気持ちに寄り添う事で、また違う受け取り方をする事ができます。
例えば、友だちに対して手が出やすい子どもは、友だちへの興味や関心が高まっているけどどうかかわっていけばよいかわからない、常に走り回っていて落ち着きがない子どもは、好奇心が旺盛だけど興味のないものはやりたくない、などしっかりとした理由があるはずです。
個人面談の際にも、子どもの気持ちに寄り添った上で、保育士としてどのように子どもと今後かかわっていきたいかを保護者の方に伝える事で、保護者の方の受け取り方も大きく変わります。一方的に伝えられるのではなく、保育士も一緒に考えてくれているという印象になり、家庭でもどのように関わっていけばよいかを考えてもらえたり、保育園に対しても協力的になります。
例えば・・・
✖ 友達とのかかわりの中で、手が出てしまう事が多いので、ご家庭でも注意をしてください。
〇 友だちに対して一緒に遊びたいという思いが芽生えてきていますが、まだ上手に自分の思いを言葉で伝える事が難しく、うまく伝わらないときには手が出る事も多いです。そのようなときは○○君の気持ちを言葉で代弁しながら相手に伝えて仲介をしています。ご家庭では友だちの話をする事はありますか?
✖ 集中力がなく、座って過ごす事ができていないので、家で練習させてください。
〇 とても好奇心が旺盛で体を動かす事が大好きなので、その反面座って遊んだり話を聞く事が苦手です。そのため、○○君の好きな遊びを座って取り組めるよう誘ったり、短時間でも座って話を聞く事ができたら十分に褒めたりと、○○君のペースで少しずつ苦手なことにも取り組めるようにかかわっています。
子どもの行動の奥にある気持ちに寄り添った上で、保育園でどのように関わっているかを伝えて、一緒に解決していくという姿勢をもって伝える事で、保護者の方も理解をしてくれるようになります。
複数担任の場合には他の先生の意見も積極的に取り入れる
複数担任の場合は特に、保育士によって子どもの様子についての感じ方や成長を感じる場面は異なります。
そのため、個人面談で話す内容について不安に感じる場合は、積極的に他の担任の先生の意見も聞き、取り入れるようにしましょう。いろんな先生の意見を聞く事で、自分の引き出しも増えていきます。
ただ、他の先生が言った事を丸々保護者の方に伝えてしまうと、薄っぺらく感じてしまう場合があるため、しっかりと自分の言葉で置き換えながら伝えるようにします。
保護者の方はどんな風に参加する?
保護者の方と一言で言ってもいろんな方がいます。皆さんがニコニコ話を聞いてくれる方だとありがたいのですがそうもいきません。
今までにウマ子が経験した少し困った・大変だと感じた保護者の方の個人面談の様子についてお伝えします。
・質問を事前に携帯のメモ機能にズラーっとたくさんメモをして、一つ一つ細かく質問をする保護者の方
・心配性で、子どもの成長を感じながらも、マイナスに捉えてしまい、相談をされる保護者の方
・あまりお子様と関わっていない様子で、ママに『行ってきて!』とただ頼まれただけのようすのパパ(ご家庭での様子を質問しても、僕わかりません、と回答される方がいらっしゃいました)
・あまりにも保育園と関係のない質問をされる方
いろんな保護者の方がいますが、どのような保護者であっても伝える事は変わりません。
最初のうちは、緊張したり戸惑ってしまうこともあるかと思いますが、あなたが保育士として一生懸命子どもとかかわっている事実があるので、自信を持って堂々とした様子で保育士として、担任としての思いや考えをしっかりと伝えていきましょう。
自分ではこたえきれない質問があった場合には、適当に答えたりごまかしたりはせずに、「今はしっかりとお答えできませんので、後日お伝えさせていただきます」と伝えましょう。
よく聞かれる質問トップ3
個人面談の際に保護者の方によく聞かれる質問をご紹介します。
うちの子の長所と短所はなんですか?
この質問は素直に子どもの集団の中での様子をお伝えすれば良いのですが、なかなか一言で表現する事は難しいと感じる方も多いかと思います。
長所・・・子どもの得意な事、好きな事、自分から進んで行なっている事
短所・・・子どもの苦手な事、子ども自身が嫌いな事、進んで行わない事
と考えてお伝えするようにしています。
例えば…
とてもやんちゃでいたずら好きの男の子な場合…
長所…好奇心旺盛で遊びを見つけるのが上手
短所…一つのことを集中して取り組むことが苦手、座って遊ぶことが苦手
等です。
短所を伝えるときは、補足として短所を伝えた上で、こちらが保育士として工夫して関わっている事、その中での子どもが成長している事をお伝えするようにしています。
先ほどの例えの場合は、「一つのことを集中して取り組むことが苦手、座って遊ぶことが苦手な様子が感じられるので、パズルやお絵描きなど落ち着いて取り組むことができる遊びを見つけて、集中して楽しんで行えるような環境を整えています。いつも走り回っていた〇〇くんですが、最近ではパズルに集中して取り組んでいて、その中で自分で最後までできた喜びを感じている様子が見られるようになりました」などと伝えると、ご家庭での関わりや遊びにも活かしやすくなってくるかと思います。
友だちと仲よく遊んでいますか?
当たり前のことではありますが、保護者の方は自分の子どもの様子しか知らないため、集団の中での子どもの様子が中々想像する事が難しいです。
また、コロナウイルスの影響もあり、感染予防のため、園内に保護者の方が入る事をなくしたり、保護者参加の行事をなくしたりという影響もあり、保育園での様子を保護者の方が感じる機会が減った影響もあるかと思います。
コロナウイルスの影響による規制は緩和されてきましたが、コロナ禍では特に上記の質問が多かったように感じます。
この質問には、年齢や子どもの様子にもよりますが、たくさん一緒に遊んでたくさんぶつかり合って仲良く過ごしています、と答えています。集団生活の中で、友だちと全くけんかやぶつかり合いをしない、という子どもはほとんどいません。
ぶつかり合う事で子どもたちは、自分の気持ちの表現の仕方や、相手にも気持ちがある事、それらを理解して気持ちの折り合いをつける経験を重ねています。
友だち同士で楽しさを共有する事ももちろん大切ですが、玩具の取り合いをしたり、ぶつかり合う経験も大切だと考えています。
保育士の先生方は、日々子どもを見ているので、けんかやぶつかり合いはよく起こることだと理解できるかと思います。
しかし保護者の方は、たくさん兄弟がいる家庭以外は、ご家庭で喧嘩をしている様子はほとんど見ないですし、喧嘩をしない事が良い事だと考える事が多いです。
そのため、良い事だけでなく、ぶつかり合う経験を重ねながら、集団生活の中で必要な力を身につけている事をお伝えできるように努めています。
歯磨きや着替えを嫌がりますが、保育園ではどうですか?
保育園では嫌がらない事でも、大好きなお父さんお母さんの前では、イヤイヤと自己主張をして、お父さんお母さんの気を引こうとする様子が見られる事が多いです。
その為、保育園で嫌がっていない場合は「保育園では嫌がることもなく進んで行なってくれています。大好きなお父さんお母さんに、ご家庭でたくさん気持ちを受け止めてもらっているからこそ、保育園で頑張ってくれている事と思います。保育園では頑張って上手にやってるんだねとたくさん抱きしめてあげてください」とお伝えしてます。
また、保育園でも嫌がる場合には、保育園で実際に行っている工夫をお伝えします。自分でやることへの意欲を育んで自分で行う機会を設ける、歌を歌いながら行う、友だち同士で競走ごっこで行う等です。
以上、個人面談でよく聞かれる質問についてお伝えしました。
個人面談を終えた後やるべき事2選
個人面談を終えた後は、個人面談の記録を提出します。個人面談で話した内容をしっかりと記録するために、できるだけ早く記入するようにしましょう。
また、個人面談で話した内容を今後の保育に生かしていくために行うべきことを2つご紹介します。
個人面談で話した内容を職員や担任同士で共有する
個人面談で話した内容は、担任間で情報共有をしっかりとするようにしましょう!
その上で、保育園全体で把握する必要があるような特記事項があれば主任や園長先生に報告しましょう。
他の先生と共有することで、後日個人面談で話した内容を保護者の方から連絡帳や送迎時に聞いた時などに、他の先生も把握していると保護者の方の安心感にもつながります。
その後の様子を継続的に聞き取る
個人面談で話した内容が後日どのような子どもの様子が見られるようになったかなどをこちらから聞き取る事で、子どもの成長や今後の保育にも生かす事ができます。
また、保護者の方からの印象も、継続的に子どもの成長を見てもらえているように感じられるようになります。
個人面談で話しただけで終わるのではなく、継続的に子どもの様子について聞き取り、保育園でのかかわりにも生かしていけるようにしましょう。
まとめ
保育園の個人面談は通常年間2~4回行われます。
回数や時間、内容については各保育園によって異なりますが、一回の個人面談の時間はひと家庭15~30分程度のところが多いようです。個人面談が行われる時期は、入園・進級が少し落ち着いた頃の5・6月、年度の中間の10月、年度の締めくくりの時期の2・3月に行うことが多いです。
個人面談の内容としては、保育士からまず日々の保育園での様子をお伝えして、その後ご家庭での様子を伺いながら、保護者の悩みや質問事項答えていく、という流れになります。場合によっては、保育園側からお願いや質問をすることもあります。
個人面談を行う前に行うべき事
〇子どもの様子を的確にわかりやすく伝えられるよう話をまとめる
〇褒めるだけでなく苦手なことや課題についても伝えられるよう話をまとめる
〇複数担任の場合には他の先生の意見も積極的に聞き取る
個人面談を終えた後行うべき事
〇個人面談で話した内容を職員や担任同士で共有する
〇相談を受けた内容についてその後どのような様子かを継続的に聞き取る
保育者の話を好意的に聞いてくださる方がほとんどですが、そうではない保護者の方もいらっしゃいます。いろんな保護者の方がいますが、どのような保護者であっても伝える事は変わりません。
最初のうちは、緊張したり戸惑ってしまうこともあるかと思いますが、あなたが保育士として一生懸命子どもとかかわっている事実があるので、自信を持って堂々とした様子で保育士として、担任としての思いや考えをしっかりと伝えていきましょう。
自分ではこたえきれない質問があった場合には、適当に答えたりごまかしたりはせずに、「今はしっかりとお答えできませんので、後日お伝えさせていただきます」と伝えましょう。
保育士にとって、保護者の方に子どものことを褒めたり良い事を伝えることは簡単ですが、時には苦手な事や嫌な事を伝えなくてはいけない場面もあります。そのようなときは、子どもの気持ちに寄り添った上で、保育士としてどのように子どもと今後かかわっていきたいかを保護者の方に伝える事で、保護者の方の受け取り方も大きく変わります。
失敗しても大丈夫!
自分に自信を持ってしっかり準備を行いましょう!
保育士さんにとっても保護者の方にとっても、個人面談が有意義な時間になると嬉しいです。
以上ここまで読んでいただき、ありがとうございました。